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【歯科衛生士】両手がふさがる検査を音声AIで改善

2026.08.20

【歯科衛生士】両手がふさがる検査を音声AIで改善

  • 業務改善事例

口腔内診査では、歯科衛生士が患者さまの口腔内を確認しながら、歯式や口腔状態などの情報を記録する必要があります。

しかし、診査中は両手がふさがるため、その場でパソコンへ入力することが難しい場面があります。

グループ内の歯科では、この「診査しながら記録できない」という現場特有の課題に対して、音声AIを活用した業務改善に取り組みました。

【課題は「その場で記録できない」こと】

従来は、口腔内診査中の内容を録音し、診査後に音声を聞き直しながらパソコンへ入力していました。

つまり、診査そのものとは別に、「録音を聞き直す」「内容を確認する」「カルテへ入力する」という作業が発生していました。

そこで考えたのが、「診査中に話した内容を、そのまま記録作成につなげられないか」という方法です。

【音声AIを前提に、記録の流れそのものを見直す】

新しい運用では、歯科衛生士が口腔内診査を行いながら、確認した内容を音声で入力します。

入力された音声をAIが整理し、歯式や口腔状態など、カルテに必要な記録原稿へ変換します。

これにより、診査後に録音を最初から聞き直し、内容を1つずつ手入力する作業を減らしました。

また、単に音声AIを導入するだけではなく、

どの情報を音声入力するのか。
AIにどのような形式で整理させるのか。
どの部分を人が確認するのか。

といった記録方法や業務フローも見直しています。

「今までの業務にAIを追加する」のではなく、「AIを使うことを前提に業務そのものを組み直す」という考え方です。

【カルテ入力時間を約55%短縮】

この取り組みにより、1件あたりのカルテ入力時間は、平均10.6分から平均4.7分となり、約55%の短縮につながりました。

1日あたりでは最大約48分、月間では約16時間の業務時間削減につながる結果となっています。

ただし、重要なのは「55%短縮した」という結果だけではありません。

今回の出発点は、「音声AIを使いたい」という技術起点の発想ではなく、「両手がふさがっているため、その場で記録できない」という現場の困りごとでした。

診査や患者さまの状態確認、判断など、人が担うべき業務は人が行う。一方で、録音の聞き直しや転記など、AIで支援できる業務はAIに任せる。

SDX研究所では、人とAIの役割を整理しながら、医療従事者が専門性を発揮する業務へ、より時間を使える環境づくりを進めています。