Project

生成AIソリューションの共同開発。

国内初のリハビリテーション業務に特化した生成AIモデルの開発を通じて、医療の質を向上させる取り組み。

エピソード

2024.2~

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000124331.html

2025.2~

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000108080.html

2025.7~

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000108080.html

なぜ取り組んだのか?

リハビリテーションの現場では、医療従事者が患者さまへの治療以外に診療録や書類作成に多くの時間を割いており、業務負担の増加が懸念されています。

加えて、新型コロナウイルス感染症対策(例えば、家族面会のオンライン化)、診療報酬の改訂、院内環境のデジタル化により、医療従事者の業務内容はますます多様化しています。

さらに、この多様化に伴い、診療録やその他の書類作成においても、従来以上に慎重さと正確さが求められています。

こうした背景から、生和会グループでは診療録作成の効率化を目指し、具体的な解決策を模索してきました。

データ収集後生成AIの効果判定、そして実装へ。

リハビリテーション業務に対応したセラピストの音声データを数ヵ月に渡って収集し、現場の音声環境やリハビリテーション分野特有の専門用語に対応した音声モデル、そして現場が求めるカルテ内容の出力ができるAIモデルを用いて、診療録作成時間、業務負担軽減、診療録の質に対する効果検証を行います。

令和6年度秋より現場への本格導入を予定しています。

2025.2~

第1検証結果について

第1回検証では、リハビリ担当セラピストを対象に下記比較を実施しました。

比較内容:

  • 通常の診療録作成

  • リハビリ分野に特化した生成AIソリューション「medimo」を用いた診療録作成

評価項目:

  • 診療録の質

  • 診療録記載の負担感

  • 診療録記載時間

これにより、ソリューション導入がリハビリ現場の業務負担軽減と医療の質向上にどの程度寄与するかを分析しました。

第1回検証の結果と課題

1.診療録の質

「medimoを用いた診療録作成」は、通常の診療録作成と比較して記録内容の精度が向上し、記録漏れの防止にも貢献できる可能性がある結果になりました。

患者理解やリハビリ進行状況がより詳細に記録されることで、リスク管理の向上が期待できる可能性があります。

2.診療録記載の負担感

「medimoを用いた診療録作成」は、記録作成に伴う時間的圧迫感を軽減を認めました。

3.診療録記載時間

大幅な時間短縮は確認されず、更なる改善が必要となる結果になりました。

アンケート結果からは、medimoの使用意欲・音声メモ回数(音声をmedimoに吹き込む回数)が多いセラピストほど記載時間短縮と相関があることが分かり、使用法のノウハウ共有や運用フロー整備による記載時間短縮の可能性が示唆されました。

第二検証結果(2025.7~)

第一回検証では得られなかった効果を第二回検証で新たに確認

我々はこれまで、株式会社medimoと共に、リハビリ分野に特化した生成AIソリューションの開発を進め、その後実施した 第一回検証(結果は海外学術誌 Cureusに掲載されております。コチラから確認)では、診療録の質向上と業務負担感の軽減を確認した一方で、作成時間の短縮には至りませんでした。

第一回検証で明らかになった課題を踏まえ、使用環境の最適化、運用プロセスの見直し、ノウハウ共有を含む教育体制の強化を行い、第二回検証を実施。その結果、診療録の作成時間と業務負担感の両面で大幅な改善が得られました。

3ヵ月で約 2,000時間以上の業務削減を確認

1. 診療録作成時間を約66%短縮

 対象となったすべてのセラピストで時間短縮を確認し、平均削減率は約66%に達しました。

2. 診療録作成に対する主観的負担感を約50%軽減

 第一回検証時よりもさらに高い水準で負担感を軽減しました。

さらに、診療録以外の書類作成業務でも時間短縮を確認。SDX研究所が独自に考案した運用方法で 「medimo」をグループ病院の院内業務に活用した場合、導入前と比べ3ヵ月間で合計約2,000時間の削減効果を確認しました。

同様の仕組みを応用することで、セラピストに限らず医師・看護師・医療ソーシャルワーカーなど多職種への展開も期待でき、病院全体としてさらなる業務改善効果が見込めます。

作成時間と負担感が軽減作成時間と負担感が軽減作成時間と負担感が軽減作成時間と負担感が軽減

今後の展望

今後は、関西圏にある9つのグループ病院へ「medimo」を段階的に導入し、医師・看護師をはじめとする多職種の業務での実用性を検証してまいります。さらに、medimoにとどまらず、SDX研究所が独自に開発するAIアプリケーションや外部企業の先進ソリューションも積極的に採用し、グループ全体でAI活用を一層推進します。創出された時間をどのように高付加価値業務へ再配分するか、またAIが日常業務に浸透した際に「人にしかできない仕事」は何かを徹底的に探求し、最終的には患者さまに提供する医療の質をさらなる高みへ引き上げる所存です。